ちいさな心とおおきな世界

悩める若者の雑記と旅行記。チェコ共和国プラハに留学中。

教会と噴水だらけの美しい町オロモウツ

 
 
オロモウツ。まず名前が可愛い。響きもかわいいし、日本語になおしたときの文字の並びもかわいい。チェコ、モラヴィア地方の文化の中心となる町である。文化遺産の保有数はプラハに次いで国内2位。人口は約10万人。(それでもチェコで5番目に大きい町らしい)チェコ国内でおそらく1番来たかった町かもしれない。
 
 

オストラバから列車移動

オストラバの中央駅より列車で移動。約一時間の道のり。そして列車の中でチケットを買おうと思っていたのだが、何故か買えなかった。確認しに来る人だれもいなかったし…。わざとではない、決して。でもごめんなさい。
 
 

オロモウツ到着

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バスも好きだけど、列車はもっと好き。新しい知らない町へガタゴトと揺られて、線路の上を走って入っていくと、線路が入り口となって知らない世界に入ったような気分になる。
 
 
なかなかに近代的で大きな駅と目の前のバスターミナル。視界も開けてていい感じだ。とりあえず中心地の方にある宿まで約5kmほどなので歩いていくことにした。

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トラムの色がまた違って可愛いな。町によってトラムの色やデザインにはそこそこ統一感があるみたい。

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背の高いカラフルな集合住宅が立ち並び、広めの道路の真ん中がトラムの線路となっている。はじめはのっぺりとしたデザインのソ連的な集合住宅が続く。カラフルだからこれはこれで可愛いと思う。

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次第に建物はバロック調でファサードのデザインが凝ってるものに。でも高さは大体同じくらいで統一されていて見ていて、雑然とせず可愛くひとつに収まっている印象を受ける。こういう所はプラハに似ているなぁ…やっぱりオストラバが、というかジュレジア地方が特殊だったのかもしれない。
 

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途中には川や緑もあってちょうど良いのどかさ

 

宿に到着 Long Story Short hostel

 
名前は意味わからないが、友人の友人のオススメの宿らしい。というかまぁ最安価だったから来たのだけれど。
 
確かに中庭テラス、隣にある林、ロビーの雰囲気、部屋のスペース間、どれをとっても良い。おしゃれで素敵なホステル。
 
 
 

オロモウツ市内観光へ

チェックインだけ済ませてから、オロモウツの町歩きへと出掛ける。既に18時過ぎで日も傾いているので今日は軽く広場を歩くくらいになるかな。
 
オロモウツの町は古代ローマ帝国のカエサルが建設したという伝説があるほど古い歴史を持つ。そして商業的に栄えただけでなく、モラヴィア地方の中心的な存在としてあり続けた。
しかし13世紀のモンゴル軍の侵攻の際に包囲され、また17世紀、三十年戦争ではスウェーデンに攻撃され、一時的に占領された。その時よりモラヴィアの中心地はブルノへと移された。なかなか苦難の歴史を持つなぁ。18世紀のチェコ民族運動の際には、ドイツ化がすすんでいたためにボヘミアと対立していた。
 
歴史を見ると一概に「チェコ」と語れない部分が多くある。
 

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昔の壁画と現代の広告が同時にいるのがちょっと面白い

 
 
 

ホルニー広場

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オロモウツの旧市街の中心はホルニー広場という広場だ。大きな広場の中心に市庁舎が立っている形。周辺にはゴシックの建物の中にレストランや土産物屋が入っているが、そこまで観光地という印象を受けないのが不思議。むしろ広場を使って住民がのんびり過していて、観光客はその合間を縫って、溶け込んでいるように見える。
 

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プラハの例にも漏れずに、市庁舎の時計台は工事中。どうしようもないとは言え、なんかこれ見に来た観光客がいたら本当にかわいそうだな…プラハのよりもちょっとリアリスティックなデザインかな

 
 

聖三位一体柱

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世界遺産らしい三位一体柱。ようは中央ヨーロッパの広場によくあるあれでしょ?装飾された棒みたいなやつ。なんでそれが世界遺産に…と思いながら来てみて驚いた。圧倒的に大きい。これは確かにすごい。

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噴水

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あとは噴水が多い。異常なほど多い。ヨーロッパ中探し回ってもここまで噴水が多い国はないんじゃないだろうか。しかもいっこいっこ彫刻がかなり凝っている。なんでこんなに噴水があるのだろう。噴水の神様でも住んでいるのか。f:id:mockenbird1010:20180519104219j:plain
でもその噴水がいい使われ方というか、置かれ方をしている。つまり、噴水周りの空間に優しいのんびりした雰囲気が広がっている。噴水周りのベンチでおじさんが読書していたり、ママ友がワイワイ喋っていたり、子供たちが元気に遊んでいたりと、とにかく雰囲気がいい。市民の交流の場として間違いなく役に立ってる。水があると人は心が穏やかになるのは間違いないと思う。
 
ちなみにこの噴水のデザインちゃんと意味があるらしくて、これは伝説でオロモウツを建設したと言われるカエサルの噴水らしい。

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広場の噴水の側には大量のチビイルカを乗せる亀の像。ちょっと意味がわからない。

 

 
この日はスーパーで食料買って宿に戻って、友達らと少しだけ飲みに行って寝た。ここから翌日のんびり起きてからの町歩き。
 
 
 

ヴァーツラフ大聖堂

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オロモウツにも大聖堂がある。市内中心の広場にあるのではなく、教会地区になってるエリアにある。そういう作りのほうが僕は好きだ。教会地区には中心部とは違う独特な雰囲気が漂う。

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隣に博物館があるらしい。行かなかったけど。

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なんとなく市内とは違う雰囲気

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赤と青で同じ模様を描き続けるステンドグラスに目を惹かれる

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薄暗い内部。広くて薄暗いだけで神聖っぽい雰囲気って出る気がする。

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天井には変わったデザインが一面に描かれていた。

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入り口の大きな扉の模様も細かい。ファルコンかな

 

オロモウツ美術館

広場に行く途中の道にある美術館。なんとなく立ち寄って見ると、何故かその日は祝日か何かでチケットが無料だった。なんて幸運な…

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現代美術はほんと意味わからんなあ〜

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窓から外を不思議な感じで見れるこれはちょっと素敵

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狂気

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最上部は屋根裏のようになっていて市内を見渡せる

 
まあそんなに語ることはないけど、結構ボリュームのある展示だった。そして予期せずチケット無料という幸運だけでちょっぴち幸せ。
 

雪の女王の教会

美術館の正面の建物が実は教会だったのでのぞいてみた。というか名前がすごい。完全にアナ雪だ。でもGoogle Mapがそう言っているからきっと合ってるだろう…

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人が全然いなかったけど、内装がめちゃくちゃに豪華。正直に好みとしてはこういう金ピカで派手で装飾が多いのはそこまで好きではないが、すごいとは思う。ヴァーツラフ大聖堂以上に圧倒された。

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もう一つすごかったのが天井画。天井一面に描かれた巨大な絵。ちゃんと見てて首が痛くなった。

 

聖モジツ教会

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広場の裏手にある教会。この教会はチェコ最大のパイプオルガンで有名らしい。個人的には外観も無骨で結構好きだったが、ただ無骨なものってあんまり評価されない。この日は偶然なにかイベントのようなものをやっていたようで、十数人ほどの人が前の方でお祈りをしたり、歌ったり、話を聞いていたりした。写真撮りづらい…

 

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艶やかな色の花

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聖書がたくさん置いてあった 

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これが有名なパイプオルガンだそうで。見た目的にはいまいち「チェコで一番!!」って凄さは伝わない…これくらいのパイプオルガンなら割とありそうな気もするが…

そう思ったが、偶然これを演奏しているところに立ち会えた。しかもなんとそのうちの一曲はチェコの代表曲『モルダウ』。やっぱ楽器なだけあって、演奏されるとその音色に魅了される。力強くて、でも優しい音だった。

 

聖モジツ教会の棟

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この教会はちょっと変な形をしている。四隅のうちの一つだけ、ボコッと出ており、塔になっている。アンバランスもいいところだ。はじめに見たときは教会だなんて思わなかった。そしてこの塔にも登れるみたいなので当然登る。バカと煙は高いところが好きなのだ。

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螺旋階段はいつ見ても美しい。ここの螺旋階段は確かに長いが、イスラム圏のものやオランダ・デルフトの教会のように細すぎず、かなり登りやすかった。

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最後の階段

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上からの景色、ホルニー広場。やっぱり高いところは気分がいいなあ

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階段と屋上をつなぐこの秘密通路感がたまらなく好き

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というか、階段でなのだが、仮にも教会の一部である建物に落書きなんてしていいのか…観光客がやってるんだとしたら、悲しくなる。
 

トゥバルシュキーと地ビール

オロモウツに特産チーズがあると聞いた。トゥバルシュキーと呼ばれるその熟成チーズには600年以上もこの地で作られ続けてきた歴史があるそう。そして面白いことに時計台そばにあるインフォメーションセンターで自動販売機に売ってるらしい。チーズが。チーズの自販機は流石に面白い。面白いので買ってみた。56コルナ(280円ほど)せっかくなので一緒に売っていたオロモウツのビールも買って広場でランチにする。

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このチーズの味は……!!
 
……。
 
絶句する。こんなに味が濃くてクセの強いチーズは初めての食べた。これは全部食べるのきつい…。不味いとは想わないけど…兎に角強烈である。口に入れたときの独特の臭みと強すぎるチーズの味、塩気。なんかもうすごい。面白いので食べてみることを勧める。ただ、味が強すぎるのでパンかポテトかと一緒に食べたほうがいいだろう。あとビールは必須。僕はもう一度来ても、もう絶対食べないけど。
ちなみにこのビールは爽やかな味でめちゃくちゃ美味しかった。このビールなしではチーズひとつも完食できなかっただろう。
 
 

オロモウツから去る

 
さて、次の予定は決めていないけど、そろそろオロモウツからは出ようと思う。雨予報もあり、プラハに帰るという手もあるのだが、なんと言っても恐らくモラヴィアに来るのももう最後だろう。あと2ヶ月もないチェコ生活も終わりに近づいている。何をしているわけでも無かったけど、胸が締め付けられる。寂しい。そんなわけで特段行きたい場所はないけど、もう少しチェコ内を歩きたい。
 
レンタサイクルで宿に寄って荷物を受け取り、そのまま駅へ行く。使い始めて2日目だけど、チェコのレンタサイクルめちゃ便利だな。もっと早く使い始めればよかった。

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駅についてどうしようかと悩んだ結果、次の目的地が決まった。トルシェビーチというボヘミアとモラヴィアの中間にある、ユダヤ人の町だ。そのための今日の宿泊場所はイフラバにしよう。ブルノ経由で寝床とする町に向かうことにした。
 
 

まとめ

 
オロモウツははじめから期待値が高かったけど、裏切らないだけの魅力はあった。観光地化が進みすぎてないのもいい。チェコの観光でプラハとチェスキー・クルムロフともう一つ選ぶならこの町をおすすめする。
 
小さくてまとまっているながらも、見所は決して少なくなく、のんびりできる町だった。