ちいさな心とおおきな世界

悩める若者の雑記と旅行記。チェコ共和国プラハに留学中。

大自然の中でゲーム気分 タトリ山トレッキング

 
 
朝、めちゃくちゃ辛いなか起きた。起きたぞ。叩き起こされたとも言うが。昨日も結局たぶん明け方くらいまで寝れなくて眠いよ本当に。でも今日はメインイベントのトレッキングなので眠くて辛くても起きて行くしかない。昨日買った食料を分担して持ち、水を小さいボトルに移し替え、Tシャツにウィンブレ、下は7分丈のカーゴパンツ、トレッキングシューズもどきを履いていざ出発。なんかお腹の調子も悪いし、眠くて気分も悪くてトレッキング明日にしたいと本気で思っていたけども。
山に行く前日にはあんまりお酒飲んで楽しまないほうがいいね!勉強になるね!
 

タトリ山へ

f:id:mockenbird1010:20180515004354j:plain

さて、とりあえずポプラド・タトリの駅に行き、タトリ電気鉄道で山の方へ近づきそのへんで地図を買ったりして良さそうなコースを見つけてそこを行くつもりだった。なにせあんまり情報が見つからなかったのだ。そんなに真剣に探さなかったけど、まぁ山の近くに行けばなんとかなるだろと思ってた。
 
1.5ユーロで切符を買ってスタリー・スモコヴィッツェの駅へ行く。ポプラド・タトリがタトリ山への玄関口で、このスタリー・スモコヴィッツェから山登りのコースの起点になっていく。タトラは大きな山脈なので色んなコースがあるみたいだ。
 
 
ちなみに僕は山登りの経験が全くと言っていいほどない。ザ・初心者だ。むかしインドネシアのどこかの山を登ったことがあるくらいだ。他には南アルプスをほんの少しだけ(記憶にもない)と、住み込みバイトしてたときに富士山を登ったくらいだ。なのでちゃんとした山登りの知識とかノウハウとかが皆無だ。
 
山登りなんてものは好きな人意外は縁遠い世界なんじゃないかって思う。そんな知識や経験はなくても全くもって問題なくこれまで生きてこれたもの。
 
まぁ何にせよおそらく初めての山登りということで行ってみる。疲れ過ぎてやめたくなったりしないことを願うしかない。
 
 

スタリー・スモコヴィッツェ駅

f:id:mockenbird1010:20180515005429j:plain

しかしまず問題が。朝から調子の悪かったお腹が悪化していく。駅についてすぐトイレへ駆け込む。なんで今日に限って…。友達たちとの見解では昨日の夜ご飯に食べたケバブが原因だと。美味しかったけど許さんぞあのケバブ屋…まぁあらゆる格闘があったのだけれど、描写なんてしたくないので割愛してなんとか乗り越えて、駅で3ユーロの簡易地図を買って改めて出発。

f:id:mockenbird1010:20180515004410j:plain

出発時の元気な様子
 
まずはケーブルカーに乗って中腹くらいまで行けるみたい。30分に1本走っているみたい。乗らなくてもよかったけど、体力を温存して出来るだけ上の方に行きたかったので、乗ることにした。往復券で9ユーロ。結構高い。
 
このタトラ山、実は一番上(標高2600mくらい)までロープウェイとかで行くことも可能みたい。流石に歩きに来てるのにそれは嫌なので却下だけど、山の上にとりあえず行きたい人は無理せず行けそう。あとそのロープウェイがなんでも支柱がないらしくて、想像しただけでめちゃくちゃ怖い。たわみながら進んでくんだろうなぁ。あええ乗ってみたい気もするけど
 
 

歩きはじめ

f:id:mockenbird1010:20180515004427j:plain

ルートをなんとなくで2種類考えてとりあえず歩き始める。午前10時くらいにスタートになった。いやぁ、天気も良くて既に楽しい。それにしても想像してたよりずっと人が多い。確かにヨーロッパの人は休暇とかに山登り行ったりしてるイメージ強いけど、本当に行く人多いんだなぁ。というか日本の山とかもこんな感じなのだろうか。ちなみにアジア人はほとんど見なかった。欧米の人は背が高くて屈強だし、ほんとこういうアウトドア似合うよなぁ
 
初めに思ったのは色んな格好の人がいること。ガチガチのトレッキングフル装備みたいな人、子供を背中に乗っけてる人、ステッキを持っている人持っていない人、Tシャツ1枚の人、上裸の人、若者から家族連れ、老夫婦まで、実に色んな人たちが来ている。ここはまだ中腹なので当たり前だが、本格的な登山装備の人たちの横を、Tシャツ短パンの気楽な老人グループがワイワイ歩いてるのは奇妙な光景にみえる。あと、60リットルくらいありそうな大きなバックパックを背負ってる人たちもいたんだけど、あれは何者だろうか。あれで山登るんか。そうだとしたらなかなかな勇者に違いない
 

f:id:mockenbird1010:20180515004443j:plain

第一の山小屋
ここからは厨二病的な視点で登っていったコースをみてく。いや、本当に行ったらRPGの世界観まんまなんだもん。ゲームとか好きな人が登ったらおんなじこと感じるって。
 
 

山に囲まれた平地

f:id:mockenbird1010:20180515004626j:plain

初めに歩いていたのは全然山でも坂でもない平地の道で、周囲を見渡すと山々がそびえ立っているような道だ。素人の想像する「山登り感」みたいなものは全くないけど、これはこれでかなり気分が良い。ハイキングというよりむしろピクニック気分になってくる。景色も良くて、緑に囲まれた道をお喋りしながら喋っているのだ。おにぎりかサンドイッチでもあれば、ブルーシートを広げてそのへんでランチにしたい気分。お腹の状態的に全く食べたくはないけどさ。
 
 

滝と川沿いの散歩道 

f:id:mockenbird1010:20180515004505j:plain

水辺に出る。気付いたら歩いてる道の隣に川が走っている。水の透明度がありえない。山の上の水って本当に綺麗だ。川の下の石が透き通って見える。少し先まで行くと滝もある。

f:id:mockenbird1010:20180515004545j:plain

降りれそうな場所で多くの人が水に触ったり、写真を撮ったり、のんびりしていたりする。これは確かにここでのんびりしたくなる。水超冷たくて気持ちいいし。なんならもうこの場所で日向ぼっこして終わりで良いのではないか、とかも思ったが、今日は山を登りに来たのだ。兎に角上の方へ行きたいので邪念を払い水エリアをあとにする。
 

f:id:mockenbird1010:20180515004639j:plain

ありえないくらい水が綺麗だった。伝わるかな

f:id:mockenbird1010:20180515004656j:plain

ドローンが突如現れて来て襲われるかと思った
 
 

伐採された木だらけの道

f:id:mockenbird1010:20180515004716j:plain

このへんから少し山っぽく斜面が出てきた。地面は石や岩。これは日本では珍しいらしい。日本の山道は土が多いんだと。地形の違いかぁ…知らないこと知れたしヨーロッパで登山来てみてよかった
 
視界が開けているのだが、不思議なのが背の高い木が大量に切り倒されている。しかも切られた木は全部その場に切られたまま放置されている。なんだこれ。テマリが口寄せの術でもしたのか。なんとも不思議な光景だけど、太陽の降り注ぐ中必死に登っているので汗かきはじめてそれ以上考えられない。
 
途中で水辺で木陰になっているエリアがあったのでランチにした。スーパーで買っておいたパンとハムとチーズとピーナッツバター。あとバナナ。流石に身体を動かしたあとで、自然の中でのご飯は美味しい。気分が良い。山登りが趣味の人の気持ちが少しだけわかったような気がするけど、「そんな浅はかな理由じゃねえ!」って言われそうだから、やっぱりわからない。

f:id:mockenbird1010:20180515004814j:plain

川沿いでランチ食べてた
 

密林エリア

 

f:id:mockenbird1010:20180515004801j:plain

その名の通り密林みたいな森のエリアに入っていく。モンハンの密林がもう少し明るくなった感じ。木のおかげで影になってるので直射日光避けれて助かる。ナルガクルガが突然飛び出てきそうな雰囲気。
 
山を登っているときには無口になるタイプとめちゃくちゃ喋るようになるタイプがいるらしい。友達ふたりがちょうどそれぞれだった。僕はどちらかというと喋る側かなぁ、とか思った。黙々と自然を楽しみながら山を登るのもいいけどね。横に誰かいたら喋るよねまぁ。
 
密林に山小屋がある。何故かこの山小屋、イスとかテーブルよりも子供用の遊具やおもちゃが多かった。意味わからん。でもそれだけ子供が多くやってくるってことか。こんな登山子供の頃だったら絶対嫌がるだろうなぁ、そう思うと少しは成長しているってことかな。
 
 

飛竜の渓谷エリア

f:id:mockenbird1010:20180515004822j:plain

いよいよオープンワールドのRPGっぽさが増してきた。密林を抜けると、一気にひらけたエリアに。右を見ても左を見ても巨大な岩山。そり立ってて人間が登るのは不可能なんじゃないかという気にさせてくる。この雰囲気はぜったい上空には飛龍が飛び回っていて、岩肌のどこか高いところに穴があって、雛が餌を待っている。その巣から巨大な卵を取りに行くミッションがあったり…と妄想が膨らむ。マジでゲームとかをやっていてその世界観が好きなやつは屋外に出てみるといい。旅でも、山登りでも、海でもなんでもいい。全く知らない環境に行くとゲームの世界がリアルに映し出されているような気分になってたまらないから。これ本当に。

f:id:mockenbird1010:20180515004830j:plain

汗ばんだ身体に気持ちのいい風をあびながら、晴れた空に飛竜を探しつつ前へ進む。こうやって言うとマジでゲーム脳のやばい奴みたいに思われるかもしれないけど、あくまで表現だから。本気で探してるわけじゃないから。
 
この辺りになると他の観光客・登山客も減っていた。もちろんすれ違ったりはよくするが、常に周りに人がいる状況ではなくなって余計気分がいい。むこうからやって来る人とすれ違うときに「アホイ(こんにちは)」と軽く挨拶して通り過ぎて行くのがどこか心地よい。山登り楽しいなあ!
 
先の方に人が岩の上に立っているのが見えた。近づいて行くと、遠くの方を指差してくれる。何んだろうと思ってそちらをみると
 

f:id:mockenbird1010:20180515004852j:plain

f:id:mockenbird1010:20180515004915j:plain

 
熊だ。え?熊?野生の?
こわ
 
飛竜は見つからなかったが野生の熊を見つけてしまった。遠いから多分危険はないよ、とその人は笑っていたけど、高低差があるとは言えおそらく1km離れていない場所に野生の熊がいると知りながら歩くのはなかなかない経験だろう。気分がいいから全然怖くは感じなく、むしろ「珍しいものみた!」と喜んでいた。テンションって怖い。
 
 

花畑の秘境 

f:id:mockenbird1010:20180515004936j:plain

岩でゴツゴツした渓谷をさらに進んで行くといきなり足元が開けた。小川が流れて、その周りが緑と黄色で埋まっている。めちゃくちゃ美しい…。遥か高く山を登ってきた先にこんな花畑があるとは…秘境ってこういうことなのか。こういうのも良くあるよね。ポケモンでこんなステージあった気がするよ。はしゃぎながらも時間がないらしいので先へ進む。

f:id:mockenbird1010:20180515004924j:plain

ルートの道しるべが大事になってくる
 

苔だらけの岩肌

f:id:mockenbird1010:20180515004947j:plain

 
花畑を横切って進んだ先には一瞬もう道がないように見えた。ここで終わりなのか?と首を傾げたが、遠くにかなり急な傾斜が見えた。まさかあれか。あの傾斜を今から登るのか。気が重くなると同時にテンションもあがってくる。ここからは道無き道を進む、山登りっぽくなってきた。山登りのなんたるも知らないけど。

f:id:mockenbird1010:20180515004958j:plain

 
これまで以上にゴツゴツして歩きづらい岩肌を進んで行く。この辺りから雪が残っている。いくら標高が高いとは言え、これだけ陽がさすのにどうやって雪が溶けずに残っているのかいつも不思議である。道が雪に覆われていることもあり、靴が浸水しそうになる。僕の靴は割とちゃんとした靴だと思うのだけど、何故か一部布製でそこから浸水しそうな気がする。途中で見晴らしのいい大きな岩の上に出る。2人に時間がやばいからそろそろ下山しようと言われる。時刻は1時半くらい。まだ行ける気がしたし、せめて今見えている一番高い場所へは行きたかったので、多少強引に行くことにした。2人もしぶしぶという感じで付いてきた。ごめんなさい。でも今あと數十分行かなかったら絶対後悔する
 
 

滝と岩山のダンジョン 

f:id:mockenbird1010:20180515005052j:plain

傾斜が急すぎて…もう上が…見えねぇ…!

 

いよいよ登る道が登山っぽくなり、直線で上へ登れる傾斜ではないので、くねくねと曲がりながら上を目指す道なりになった。下の方の秘境からあんなところ登るのかと呆然と見上げていた場所まで来てしまった。道は悪いし細いし、落ちる可能性もあり、実際結構危ないだろう。そして岩肌に小さな滝が現れた。なんか知らないけど通る箇所を水が流れている。これを渡っていかなければ先へは進めないのかぁ…。周りにいる人でここで立ち往生している人もちらほらいる。
 
ここで2人は待っていることになった。30分だけ進むことにする。できれば見えている一番高いところまで。行くぞ。絶対こういう岩肌と滝のダンジョンあるからな。多分この先に聖剣やら財宝やらが待ってるからな。行くしかない。
 

f:id:mockenbird1010:20180515005111j:plain

 
崖みたいな岩道を登って行く。待たせていて時間制限があるから気がはやる。でも慌てすぎないように気をつけながら行く。周りに犬を連れた登山客やちっちゃい子供が歩いていたりするのもびっくりする。たくましすぎだろ…。
 

f:id:mockenbird1010:20180515005044j:plain

犬がいるのすごすぎん…?
 

雪山

f:id:mockenbird1010:20180515005128j:plain

気をつけつつ急いで30分弱進んだ。急に寒くなってきたと思ったら、その先は日陰になっていて、もう完全に雪道だった。ここまでかな。時間制限もあるし、ちゃんとした装備もない。雪道をずっと進んだらさすがに靴がビチョビチョになるだろう。そうするほどバカでもない。でもさっき目指していた、見える範囲で一番上にはおそらく到達した。満足だ。もう少しだけ頑張って歩いて来てよかった。
 
今やって来た道の先に遥か先の平地の畑まで見通せる。こんなに気持ちいいことがあるか!時間制限がなくコーヒーでも飲めたら最高なんだけどなあ。そんなことを言っても仕方がないので、降って行くことに。滝になっている箇所で2人に合流して、急いで下山していった。

f:id:mockenbird1010:20180515005102j:plain

絶景すぎる
 
 

下山

 
2人とも結構急がないとまずいと言っていたから、結構急いで下っていったら想像以上にすぐ下れた。案外大して登って来てなかったんだなぁ…とちょっと残念ながら、その距離にすらいろんなエリアがあって、いろんな冒険をして来たような気分になれたので、やっぱり満足だ。16時過ぎにはケーブルカーの駅まで降りて来て、拍子抜けしながらポプラドへ帰っていった。

f:id:mockenbird1010:20180515005211j:plain

 
 

まとめ

 
登山は想像以上に楽しかった。大自然の中に身を置いて汗かくのは悪くないね。趣味にはしたくないけど、まあたまに来るのは楽しいかなって感じ。
 
そして初夏のタトリは最高だったので、スロバキアやヨーロッパでハイキングしたい人にはぜひおすすめ。それでは