ちいさな心とおおきな世界

悩める若者の雑記と旅行記。チェコ共和国プラハに留学中。

春のスロヴァキア 天空の城スピシュ城

 
 
 
スロヴァキアへ向かう。プラハからは深夜列車で移動だ。5月のスロヴァキアなんて絶対に美しいに違いない。そして何故かはわからないけど、冬のうちからどうしても山登りに行きたい欲があった。何かきっかけがあったけれど、そのきっかけ自体はキレイさっぱり忘れてしまって、「山登りに行きたい」という自分では抑えられない欲求だけが身体の中にずっと残ってた。往々にしてそんなもんだろう。兎に角、今回は念願のスロヴァキアハイキング旅行だ。流石にひとりでハイキングに行く気にはならなかったので、チェコ組ふたりを前々から誘っていた。
 
電車は直前に予約したので最安価の値段の席のみ空いていた。なかなかに狭いボックス席で、目の前の人と足を突き合わせながら一晩過ごすことになった。ただでさえ狭さがストレスで寝辛いのに、正面の老夫婦がずっと喋っているのも相まって結局一睡もできなかった。約七時間ずっと本を読んで、漫画を読んで、音楽を聞いて、動画を見て過ごしてた。
 
 

ポプラド・タトリ

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目的地のポプラド・タトリはタトラ山にハイキングやトレッキングに行く人のための玄関口のような町である。早朝5時過ぎについたのだが、ヨーロッパの夏は日が長いもので、既に日が昇りかけていて割と明るかった。

 

 

ホテル

ホテルのフロントへ行き、こんな時間にもかかわらずチェックインしたいと言うとフロントマンのお兄ちゃんは苦笑いで困っていた。非常識な奴らだと思ってるのだろう。けどラッキーなことに3人部屋がひとつだけ既に空いていたようで、チェックインさせてもらえた。融通のきく。ありがとうお兄ちゃん。夜勤の人であんまりわからないのかなとか思ってすみません。
ちなみになのだが、普段は貧乏旅行の最安価層ホステルのドミトリーに泊まるような3人だが、今回に限ってそういう宿泊施設がなかった。こういった田舎のリゾート地なんかだとないこともそこそこある。なのでまごうなき「ホテル」である。すごい。久々にこんなとこ泊まった気がする。部屋が豪華。まず建物が高い。シャワートイレが別。タオルついてる。ベッドがふかふかで清潔。いろんなことが嬉しくて仕方ない。格安ホステルに慣れていると、ビジネスホテルですらめちゃくちゃ感動するし、幸福度は高い。(もちろんホステルはホステルで好きだよ)

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ベランダからの景色が良すぎて感動

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緑と屋根のオレンジが美しい景色

 

スロヴァキアの大自然と共に感動的に美しい朝焼けを部屋のテラスから拝んでから、とりあえずは爆睡。おやすみなさい。
 
 

スピシュケー・ポドフラディエへ

寝起きの悪い僕は苦労して10時前ごろにようやく叩き起こされて、バスに乗って第一の目的地へ行くことにした。「天空の城ラピュタ」である。以前ラピュタがスロヴァキアの東の方にあると聞いてからずっと来たかった。(大のジブリファン)
 
だがしかし、駅へ行ってバス停に行ってみると見事にバスがない。次のバスが2時間後くらいだった。でも他に移動手段もないので仕方なくホテルに一度戻って出直すことに。田舎だし本数が少ないのはまだいいとして、7時代のバスが終わったら次は12時過ぎっていうのは如何なものか。昼過ぎから天気が崩れる予報もあったので心配は尽きない。

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バス停にて軽食
 
バスは2.35ユーロで(スロヴァキアは物価安いので嬉しい)1時間ほどで目的地へ着いた。途中菜の花畑や、山を背景にした大草原、丘の上に立つ小さな教会、レボ茶の町並みと色々楽しめて飽きない眺めだった。大自然・のんびりとした田舎感・人の少なさ…スロヴァキア良いところかもなぁ。

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小さな民家が連なる田舎町感
 
 

スピシュ城へ向かって歩きだす

 
情報によると天空の城ラピュタことスピシュ城へは市内から歩いて40分ほど。ちなみに多分モデルというわけではない。というか実際そんなに似ていない。スピシュ城を見て瞬時にラピュタを思い浮かべる人はそんなに多くないだろう。
 
帰りのバスの時間だけ調べてから、アイスクリームを買って灼熱の中、とりあえず城の見える方へ歩きだす。天気はめちゃくちゃ良い。良すぎて暑い。長袖で来たのを後悔している。バス停付近の学生集団がおどおどしながら楽しげに話しかけてきたりするのを見ると案外観光客は少ないのかも。少なくとも僕らの乗っていたバスには他に観光客はいなかった。田舎ののんびりしつつも、刺激を求めている人の良さそうな学生たちがワイワイやってるのは微笑ましかった。
 
 
気分よく歩いていたが…問題が…
 
城へ行く道がわからねぇ。
 
途中まではなんとなくわかっていた気がしていたけど、なんでだろう、家で城も隠れて見えなくなってしまったし、直線距離で丘の方へ行く道もない。そして最大の観光地であるはずの城への案内標識もない。あてもなく真っ直ぐ上に行きそうな方へ歩く。合ってるかはわからないけど、歩いてみるほかない。違ったら修正すればいいだけだ。
 
ようやく家が切れて、丘の上へ上がれる道が現れた。

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安心はしたけど、明らかに正規のルートではない。なんと言っても畑の中の道だ。完全にこれ畑の人たちが農作業するときに使う道だろ。真っ直ぐ丘を登っていった先に城の入り口はない。完全に裏手の塀だ。戦争していた時代に屈強な敵兵たちが登れないように作った塀を軟弱な現代っ子の僕らがよじ登れる訳もない。
でもまぁ引き返すのも嫌なのでとりあえず進んでいく。

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畑道を抜け、草原を抜け、斜面が急になってきて、大きな岩が多くなってきた。よくわからん草に痛めつけられたり、下の方へ「ざるそば!」と意味もなく叫んだりしながら、塀をぐるっと回ってなんとか城への入り口らしき道へ戻ってきた。なかなかな冒険だった…。楽しかったけどね
天気が良かったから、サンドイッチとかおにぎりとあったら最高だったなぁ。ピクニックもいいもんだよなぁ。
 
 

天空の城ラピュタ…ではなくスピシュ城

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このスピシュ城は現在では廃墟である。元々は13世紀に対モンゴルの進行のために作った拠点だったらしいが、その後18世紀?に大火で焼け落ちたらしい。戦後になって修復作業は続けられているけど、今でも完全に廃墟の面持ちだ。まぁ廃墟って雰囲気が好きだからウェルカムなんだけどね。世界遺産にも登録されている。廃墟の状態で世界遺産に登録されてるんだから、もう修復しようとかいうモチベーションはないよね、そりゃあ。
 
兎に角大きい。いかつい。そこそこ高い丘の上に巨大な城がそびえ立ってるので、そりゃあもう目立つ。この丘の影響もあってこの城を攻めるのはかなり大変なんじゃないか。実際にここで戦闘があったのかは知らないけど、天然の要塞となっている場所に城を築くのは定跡なんだろう。

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入場料は6ユーロ(ちょっと高いと思う)、無料アプリでガイドも受けられる。
 
でも中にはいると、廃墟の雰囲気がしっかりわかって面白いし、博物館もあり、1番高い塔の上からの眺めも最高なので、入るない選択肢はないだろう。そもそもこんな僻地に城見にきてるんだから、外だけ見て帰る人はいないだろ。

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城の中からの町の景色

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石造りが美しい

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城壁が広く続いている
 
中を全部見終わって戻ってきた際に、日本で同期の飲み会を開いている友達たちからテレビ電話があって入り口付近でずっと喋ってた。飲み会楽しそうすぎて、宿帰るまで我慢しようと言ってたのに堪らずビール飲んじゃった。美味い。
 
山の方にかなりでかい雷雲がみえて、それに捕まる前に急いで戻ろうとせっせと降りた。チケットオフィスの人に聞いたちゃんとしたルートのなんて快適で早く降りれたことか…。まぁ行きはあれはあれでめちゃくちゃ楽しかったからいいんだけどさ。なんとか雨が降ってくるぎりぎり前にバス停に戻ってこれた。

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帰りはお疲れのご様子
ポプラドに戻ってきてから、駅前の大型スーパーで明日の登山用にも食料を買い込み、ケバブを買って、ホテルでビールとワインを飲みながらいろいろ食べた。ビール、ケバブ、寿司、ワイン、トマト、クラッカー、チーズ、パテ…意外と豪華な夕食になった。70セントでものの試しに買ってみたshisuが美味しかったのが衝撃。ご飯に空気は入ってなくてなんかねちゃねちゃしてたけど、それでもこんなに美味しいのはやっぱり寿司に飢えているから?沢山歩いて疲れていたし、お酒も飲んでちょうど良く酔払ってたのに、やっぱりなかなか寝れないのが辛かった。睡眠リズムって恐ろしい。
なお翌朝みんなお腹の調子が悪かった。たぶんケバブのせい。
 
 

まとめ

 
ラピュタ感は別に感じなかったけれど、「天空の城」感は強かったし、見てて飽きない面白さがあった。さらに田舎の方なので、天気が良いと最高に気分がいい。スピシュ城、本当にお勧め。近くになんもないけど。